■撮影仕様
撮影:カメラマン 1名
拘束時間:5時間
納品点数:157点
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和菓子って良いですよね。
お茶やコーヒーともよく合いますし、数十年も続いている和菓子屋さんでも、
高齢化で閉業する店舗もありますが、頑張って100年ほど続いている店もあります。
特に練り切りと抹茶の組み合わせは、全世界の人に堪能してもらいたいと思います。
今回は都内で60年近く続く、老舗和菓子屋の撮影のお話です。
女性らしい料理撮影
最初のオーダーに、女性らしい撮影というご要望がありました。
非常に難しいところですが、物撮りにその差がどこまで生まれるのかはありますが、
柔らかい雰囲気で撮影するということで、女性フォトグラファーを起用しています。
撮影場所は店舗の上の一室でご自身で撮影を行えるように、
簡易撮影キットも置いてありました。
こういう努力は素敵です。
当然ですが、いかに依頼しやすい撮影料金と言えども、5万円~10万円くらいはかかってきます。
1個200くらいのお菓子を500個販売してようやく10万円です。
単純に利益は全部なくなりますし、人件費の分だけ大赤字です。
もしろん百貨店におろしたり、大規模なお客様もいらっしゃるでしょうが、
1個1個で考えると撮影費用を捻出するのもなかなか大変です。
なんとか良いものを撮影したいと思います。
35点のお菓子と、業務シーン
撮影内容のメインはお菓子の撮影です。
単体の撮影がメインで、装飾も無いですが、
物撮りの時間は読みにくいことと、お菓子を作るシーンの撮影もあるため、
通常よりも1時間多くしていただき、撮影を行うことになっています。
最初に外観や内観を撮影したのちに、まずは作る工程シーンです。
生地にあんこを入れていく、和菓子のメインと思われるシーンです。
やはり長年の技術はすごいですね。簡単には真似出来ない素早い作業です。
手際よく作業をされるのですが、早すぎるため、
「すみません。少しゆっくりで。」
とお願いしたりします。
その後は物撮りの場所へと移動し準備を行います。
思いの他作業工程は時間がかからなかったため、十分な時間が取れそうです。
絞り気味で撮る⁉
商品の撮影でもう一つオーダーがありました。
通常、和菓子のような小さなものは、寄って奥をボカシて撮ることが多いと思います。
しかし、今回はなるべく奥の方まではっきり目にしたいという要望がありました。
あまりやりすぎるとおいしそうに見えないので、
適度なところを探って確認していただきます。
これは納得できるところもあるかもしれません。
おそらくカメラマン任せにすると、商品の奥側はだいぶボケた感じで撮るかもしれません。
しかし商品を良く見せたいという考えであれば、
あまりボカシたくないという考え方もあると思います。
みたらし団子、大福、おはぎ、練り切り、紅白饅頭、という商品群に加え、
場所にゆかりのある漫画とのコラボ商品等、和菓子店としは、とてもバリエーション豊かです。
どれもおいしそうで、苦いお茶が欲しくなります。
こうしてすべての撮影を完了しました。
店主の人柄の良さが、そのまま美味しさにつながっているような老舗和菓子店でした。